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ブログの書き方で起承転結を使ってはいけない理由と対策

ジェニファー

ブログだって文章なんだから、起承転結で書くのが普通なんだよね。
……でもブログで起承転結って、どうやって書けば良いんだろう。
気を付けないといけないポイントがあったら教えて欲しい。




ちょっと待った。その件、少しお時間を頂けませんか。



以前のトピックで、『小説を書く時に起承転結にこだわる必要はありません』といった類の記事を書いたのですが、ブログに関して言うと、起承転結は使うべきではありません。

ではなぜ起承転結を使うべきではないのか、どういった書き方をすれば読者に正しく意図が伝わるのか。この記事では、こういったお話をしていきます。


私は6年前からブログを始めており、趣味で小説を20年以上書いています。

『人に伝わるプレゼンテーション』を意識して、どうすれば人に想いが伝わるのか、仕事を通して研究してきました。

今回はそんな経験を通じて、『伝わりやすいブログ記事の書き方』というテーマで話を進めていきたいと思います。

ブログの書き方で悩んでいるという事であれば、もしかすると何か得られる事があるかもしれませんので、最後までお付き合い頂ければ幸いです。

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ブログの書き方で起承転結を使ってはいけない理由と対策

まず、ブログの書き方で起承転結を使ってはいけない理由。

これは、一言で言うと『結論が遠くなってしまうから』です。


ブログ記事というのは多くの場合、何かの主張をしたい時に書かれますよね。

論文のように堅苦しいものである必要はありませんが、一番ラフなものでも『今日は良いことがあった・悪いことがあった』といったように、言いたい事があるから記事を書くわけです。

起承転結を使うということは、基本的にはこの『言いたいこと』を最後に持ってくる、という事になってしまいます。

これが、ブログとはすこぶる相性が悪いんです。

起承転結は、論理的な文章に向かない

そもそも起承転結はブログ記事や論文のように、主張を中心とした文章に向かないという性質があります。

起承転結とは本来、漢詩の絶句(4句からなる詩)の構成法として登場したものです。

これは、ざっくり言うと『起承』でうたい起こし、『転』で別の事柄を持ち出し、『結』で締めくくる、といった流れになっています。

つまり、関係のない2つの事を持ち出して、それらを関連付けて締めくくる。

こうした流れになるので、主張は基本的に『結』の部分、つまり最後になるというわけです。


起承転結は特に、この『転』部分が論理的な文章に向かないという主張があります。

主張したい事がある以上、その主張は一番最初、なるべく頭の方に持ってくる方が伝わりやすいです。

それを最後に持ってくることで内容の関連性が最後までずっと見えない、というデメリットがあります。


ひとは物事を覚える時に、メイントピックから派生するように関連付けて覚えていくので、一番最後にメイントピックが来ると、それまでの情報が繋がらなくなってしまうんです。

これはマインドマップをやっておくと、よく意味が理解できるようになります。

英語の文章では、パラグラフ・ライティングが使われる

ところで、こうした主張がメインの文章は、英語では『パラグラフ・ライティング』という手法が一般的によく使われています。

これはざっくり言うと、以下のような特徴を持った文章形式のことです。

  • 各文章は、トピックごとに大小様々な主張で構成されている
  • 各トピックは、重要な内容ほど先頭に書き、補足説明を付ける


これは、相手と共通の目線を持つという意味の『メンタルモデルを合わせる』ことや、放射状に思考する癖を持った人の記憶と非常に仲が良いです。

必ずこれを使えという訳では無いんですが、私としては起承転結よりもずっとおすすめできる方法で、日常的なビジネスメールなどの文章でも、こういった形式を使って書くことをおすすめしています。

パラグラフ・ライティングを使ってブログを書く方法

さて、起承転結がなぜおすすめできないかを語ったところで、それではどのようにブログ記事を書いていけば良いのか、その手法について説明していきます。

パラグラフ・ライティングというのは、言わば段落の『入れ子』です。

あることを説明したい、そのひとつのまとまりが段落です。そしてこれを、入れ子にするんです。

つまり大きな主張の中に、小さな主張が入っている。まずは、マトリョーシカのようなイメージを持ってください。

それを踏まえた上で、先に進んでいきます。

トピックは3つのパートに分ける

ここで、話したいトピックを以下の3つに分類します。

  1. トピック・センテンス
    話したいメインの主張部分。議題。

  2. サポーティング・センテンス
    トピック・センテンスを裏付ける根拠や主張など。

  3. コンクルーディング・センテンス
    結び。1、2を通して、印象付けたい内容をあらためて主張する。


文章のまとまりを作って、全体の大きな流れを作るように順序立てて並べる。

こうすることで、全体を通した主張をわかりやすく伝える事ができるようになります。

たとえば各センテンスの中でも、重要な事ほど先出しするのを意識すると、よりわかりやすい文章になっていきます。


そして、メインの主張に対しての根拠です。

これを充実させることで、メインの主張がなぜ良いのか、それを正しく共有できる形で届けやすくなります。

たとえば具体例・数字・反論検証などの要素が入っていると、扱いやすいです。


最後に、あらためて主張したい内容について要約して説明します。

人の記憶というのは、覚えた瞬間にすさまじいスピードで忘れていくものです。

でも、『一度忘れたものをもう一度思い出す』事によって、記憶に定着させやすくすることができます。

ひとつの主張の中でもこれを利用することで、より納得感の高い記事にすることができます。

長さは気にしなくていい

ここで注意しておきたいのは、『各トピックの長さを揃える必要はない』ということです。

ひとつの主張に必要な文字数というのはそれぞれ違って当たり前ですから、これを無理に合わせようとすると、良からぬ事になります。

必要な部分が削られてしまったり、余計な要素が増えてしまったりすると、かえって読者の印象を悪くさせてしまう可能性が高まるんです。


このことから、『ブログ記事の文字数は気にしなくていい』という事が言えます。

時には、1,000文字以下の短い文章が人の心を動かす事だってあるわけです。


とはいえ、きちんと納得感を持たせる形で説明できるだけの構成を作ると、まあそこまで短くできる事ってそんなにありません。

無駄に長すぎても良くないのですが、削りすぎて無味無臭の記事にならないように注意しましょう。

ブログの書き方に起承転結を使うのはNGです

今回ご紹介した書き方は、起承転結とはかなり大きく違うという事が実感できるのではないでしょうか。

実は、文章を書く方法というのは様々な種類があり、日本では教えていないものが有効に働く事があります。

パラグラフ・ライティングのもっと詳しい方法については、いくつか本が出ているので、そちらも参考にして頂ければと思います。


今回紹介した内容はブログだけではなく、ビジネスメールやプレゼン資料などにも活用できる方法なので、ぜひ一度実践していただければ幸いです。

起承転結よりはきっと、『人に伝わる』という面では、効果が実感できると思いますよ。

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