小説の書き方

『上手い』と思わせる小説を書くために必要な6つのポイント

ジェニファー

読者をあっと驚かせるような展開を作りたい!
でも、あっと驚かせるってどうしたら……?

そんな疑問に答えます。

色々な作品を読んでいると、「これはすごい!」と思わせる作品に出会うことがあります。

それは伏線の使い方であったり、感情表現の多彩さであったり、複雑に絡み合ったトリックである可能性もあります。

でも、それらがどのように書かれているのか、気になりませんか?

なぜ、「上手い」と思う伏線と、「下手だ」と思う伏線があるのか?

なぜ、「上手い」と思うトリックと、「下手だ」と思うトリックがあるのか?


この記事では上記の要素に焦点を当て、一歩進んだ小説に仕上げるためにはどういった準備が必要なのか? ということを、なるべく応用できる形で解説していきます。

すべての人にとって役に立つ記事にはできないでしょうが、初心者の方の手助けになればと思うばかりです。

Contents



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『上手い小説』の書き方に基準はあるのか?

『上手い』と『下手』の交差点

先に結論からお話すると、上手い小説にはどういった内容であれ、驚きが含まれます。

えっ、こんな展開で進んでいくの? この先どうなるの?

えっ、そうやって問題を解決するのか!

……とまあ、こんな具合です。

この『驚き』は作品を読む読者にスピードを与え、より続きを読みたいと思わせるための原動力となります。これが、『上手い』小説の条件です。

この条件が大前提にあることを考えると、すぐに気付くはずです。「ああ、すべての人に上手いと思わせる小説の書き方はできないんだな」と。

何故なら、どういった内容によって驚きを得るかというのは、人によって大きく違いがあるからです。

驚愕(きょうがく、英: surprise)または驚き(おどろき)とは、動物が予期しない事象を体験したときに起こる瞬間的な感情をいう。驚きには好ましいものも好ましくないものもある。むしろ、怒りや恐怖などの爆発的な感情変化を、分類する以前の状態が驚きかも知れない。驚いた状態をびっくりしたという。

出典:Wikipedia『驚愕』

生き方は人によって違います。たとえ日本に1億2千万人もの人間がいたとしても、同じ歴史を持った人間は存在しません。

『予期しない事象』が人それぞれ違ったものである以上、すべての人に『上手い』と思わせる小説の書き方というのは、基本的に存在しないのです。

ならばどのようにして、より広範囲の読者に『上手い』と思わせるか?

これが命題になってきます。

大嘘はつくとも小嘘はつくな

まず、やってはいけないタブーのお話からしたいと思います。

小説ではあまり言われないようですが、脚本の世界では、「大嘘はつくとも小嘘はつくな」とよく言われます。

『大嘘』というのは、その世界を中心にした、トンデモ設定のことです。ファンタジー小説などは、現実世界にはあるはずもない事がよく分かると思います。

『小嘘』というのは、主に展開を作るために、適当に予定調和的な設定を作って進める事を言います。

まったくあるはずもない事を現実にあるかのように語る事は、逆に現実味が増してくるので読みたくなってきます。

ですが、いかにもありそうな事だからといって、たとえば唐突に「この扉の鍵を開けるための魔法を思い付いた!」みたいな事をシリアスな展開の中でやってしまうと、人は「ああ、この話は何でもありなんだな」と思い、驚きを得られなくなってしまいます。

『ご都合主義』の裏側が『上手い小説の書き方』

つまり、『ご都合主義』を頻繁にやってしまうと、読者はその小説に対して『何でもあり感』を感じてしまうため、『上手い』と思わせる作品からは遠ざかってしまうのです。

なぜなら、『上手い』と思う感情は、『驚き』がそうさせているからです。

ならば、『ご都合主義』をやめれば、上手い小説の書き方に一歩近付く、とも言い換える事ができます。

初めから準備しておく。実は過去に読んだあのシーンが、こういった出来事に繋がってくる。

どういったものであれ、読者が過去に読んだ内容を思い起こし、今読んでいる内容に対して『驚き』を感じる事さえできれば、それは『上手い小説』だと思ってもらえる可能性が高くなります。

どうすれば、『上手い小説』に近づく書き方ができるか?

感情を引っ張るためのシーンを手前につくる

ということで、まず一番最初に準備しなければならないことは、お話の前半部分に、後半で読者が体験するメインパートへの導線となるシーンを予め用意しておくことです。

それは感情的な要素であれ、トリック的な要素であれ、ある程度何にでも言えることです。

一番よく見る機会が多いのは、後半のメインパートで主人公が大きく成長するために、前半もしくは比較的早い段階のうちに、主人公に大きな挫折を経験させることです。

こうすることで、挫折のシーンを読んでいるうちは読者は辛いものですが、それをきっかけにして大きく羽ばたく主人公を見て「ああ、あのシーンは必要だったんだ!」と思うようになります。

それが驚きに近い感情を得るため、『上手い』と思わせるのです。こういう使い方をすれば大丈夫です。

逆に挫折のシーンが無ければ、主人公は特に何の背景もなくいきなり成長する事になり、「なんだか分からないけど主人公成長した」と読者は思います。

つまり、ご都合主義だと思われる確率が高くなります。ここに、『手前につくること』の重要性が示されています。

何作か書いていれば、知らずのうちにやっている事かもしれませんが、意識することでより扱いやすくなりますよ。

大掛かりな仕掛けは先手を打っておく

同様に、大きなトリックに繋がる要素ほど前半部分から先手を打っておくというのも、重要な考え方です。

前述の『この扉の鍵を開けるための魔法を思い付いた!』についても、もしこれがいきなり登場したのであれば、シリアスなシーンでは『?』マークが浮かんでしまう可能性が高くなります。

でも、たとえばこれが凄腕の魔法使いで、常に魔法を使うためのアイデアを考えている男で、困難な状況に毎度直面するたび新しい魔法を思いつく人間であれば、事情は違いますよね?

そういうシーンが手前に何度もあれば、『この扉の鍵を開けるための魔法を思い付いた!』は不自然ではなくなり、むしろ盛り上がる要素にも成り得るのです。

大掛かりな仕掛けは先手を打っておく事が重要です。場合によっては上記のように、設定部分から仕込んでしまうという考え方もあります。

仕掛けがあることを読者に意識させない

最後に、『仕掛けがあることを読者に意識させない』について語りたいと思います。

忘れがちなのですが、上記のように手前でシーンを仕込んでおくという方法について、できれば先の展開を予想させないような構成を考えるようにしましょう。

もちろん、すべての人に予想させない展開を作るのは無理です。

なので、基準となるのは『自分が初めてこの物語に出会ったと仮定したら、先の展開を予想できるか』ということで大丈夫です。

自分が驚けるということは、自分に似た境遇の、一定数の人が驚けるという事なので。

ちなみに、仕掛けがあることを読者に意識させないのではなく、あえてミスリードを狙って意識の範疇から外すことで、いわゆる『叙述トリック』を仕込む事もできます。

高等テクニックのように言われる事が多いですが、つまりはAという先の展開を、Bという先の展開だと誤認させる仕組みが作れれば良いんです。これは実は、手前のシーンの仕込み方で結構色々な方法を作ることができます。

話を作ることに慣れてきたら、挑戦してみるのも良いと思います。

まとめ:すべての人に『上手い』と思わせる小説の書き方はない

ということで、『上手いと思わせる小説の書き方』について見てきました。

プロットを作る時に意識すれば、少なくとも大勢から『下手だな』とは思われないはずです。小説というのもひとつの計画、作戦ですから。

具体的なプロットの書き方については、以下の記事で書いておきましたので、もしよろしければ参考にして頂けると嬉しいです。

参考Web小説の書き方徹底入門ガイド【5年で400万字公開した結論】

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それでは、今回はこんなところで。

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