小説の書き方

小説の書き方・視点について、実例と画像で簡単に説明していく【一人称、三人称】

クリス

一人称と三人称、どちらを使って小説を書いていくべきだろう……?


さあ小説を書こうと思い立った時、一番最初に悩んでしまうのがここですよね。

一人称視点、三人称視点などと呼ばれますが、一体どちらを使うべきなのでしょうか? あるいは、ルールがあるのでしょうか?

この記事では、そういった部分で悩んでしまう初心者の方に向けて、ここに気を付けて書いていくと良くなるよ、というポイントを説明します。

読み終わる頃には、これから自分がどちらの視点を使って小説を書いて行くか、決められるようになっていると思います。

それでは、いってみましょう!



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一人称視点について

さて、まずは一人称視点から解説していきます。

この記事では、一人称や三人称について『カメラ』という言い回しをしていきます。物語の中でどこにスポットを当てて文章を書くのか、その焦点の事を『カメラ』と表現しています。

映画を撮影する時のような気分で読んでいただけると、伝わりやすいかと思います。

さて。

一人称視点というのは、『語りたい主人公の内面にカメラを合わせて書かれていく』書き方のことです。

悩むことなかれ、まずは下記の文章をご覧ください。

『(前略)あまりもの冒険譚! Part.17 その男、イケメンにつき』より

画像の内容があまりにもひどいというのはさて置いて、一人称視点というのはつまりこういうものです。

主人公が考えている事にスポットを当てて、主人公を中心にしてお話が進んでいきます。

簡単に、メリット・デメリットを書いていきますね。

一人称のメリット

主人公にスポットが当たると、考えている事を如実に書いていく事ができますし、小説の中で起こった出来事に対して主人公が考えていた事や、受けた衝撃などをそのままダイレクトに伝える事ができます。

上の例で言うと、あまりにもひどい勘違いをしたリーシュに衝撃を受けているグレンの内面などは、一人称視点で書くことで、より直接的にそのまま伝える事ができています。三人称だとこうはいかないですよね。

最近はちょっと変わった三人称の使い方なども出て来ているのでこの限りではありませんが、やはり主人公を身近に感じる事ができるというのが大きなメリットとしてあるでしょう。

一人称のデメリット

あくまで主人公の内面にカメラを向けているので、主人公が見ていないものや触れていないものを書くことはできません。

すると、もし書き手が「おっ、このシーンは主人公居ないけど説明しておいた方が良いな」と思っても、そこを簡単には説明できないんです。これが大きな制約になります。

例外として、はっきりカメラが切り替わるという事が条件ですが、別の登場人物の視点に切り替えてしまったり、あるいは一時的に三人称にしてしまったりといった対処の仕方があります。

こういう部分が『文章で物語を表現する』小説ならではの難しい所で、どういう書き方をしても何らかの制約が生まれてしまいます。

三人称視点について

次に、三人称視点について書いていきます。

三人称視点というのは、登場人物というよりは舞台そのものにカメラを合わせて、そこで起こっている出来事を中心に書いていく手法です。

これも例を出します。私は最近あんまり使っていないのですが……こちらです。

『新感覚! 飛び出す異世界召喚型格闘ゲーム『身体から☆出ますよ?』 Battle.1 イッツ・ショウタイム!』より

……なんだかもう少しマシな部分を切り出せないのかと思ってしまいますが、書き手が私なのでご容赦ください。普通の恋愛小説なんかをあんまり書いた事がないもので……。

まあ、ちょっと分かりにくいですが、このように舞台を上から見下ろしたような書き方をして、登場人物の誰にもズームインしないというのが三人称です。

三人称のメリット

物語の舞台全体を俯瞰(上から下に見下ろすこと)して書いていく事ができるので、主人公が言い辛い内容だったり、主人公から見えない場所の描写ができたりといった所が強みになります。

この例で言うと、ゲームをしている主人公本人は、格闘ゲームの内容についての説明はしにくいですよね。

上の画像のように、主人公のバックからカメラを向けたような表現で書いていく事もできますし、まったく上から俯瞰してしまえば、極端な話、登場人物の誰にでも焦点を当てることができます。こういった柔軟さが、三人称視点の魅力です。

三人称のデメリット

一人称の時と大きく違うのは、やはり『登場人物の内面を書けない』というところで、これがとりわけ小説の世界では、厳しい制約として書き手の肩にのしかかります。

どんなに主人公や他の登場人物が悩みを抱えていても、それが実際に『会話』などのイベントで伝えられる環境下になければ書くことができませんし、表現の性質上背景・情景描写が多めになるので、昨今のライトでテンポが速い文章とは相反してしまう、といった事になりがちです。

また、三人称だからといって何でも自由に書けるわけではなく、きちんとカメラに見えているものを定めて書かないと、あちこちに視点が飛んで行ってしまい、読者の混乱を誘う事になりかねません。

『三人称で一人称を書いてしまう』という選択肢もある

三人称一元視点などと呼ばれますが、主人公自身にスポットを当てながらにして、三人称で書いてしまうという方法も実はあります。

私も三人称で書く時はよくやります。以下をご覧ください。

画像はチェリィという登場人物の視点に立って描かれる三人称です。

このように、内面にフォーカスを当てながらも周囲の描写が同時に書けるという、少しラフな雰囲気のある三人称も、最近少しずつ見かけるようになりましたね。

ただし、たとえ三人称であっても内面に焦点が当たっている以上、別の登場人物の心境などに突然移動してしまうと、やはり読者は混乱しますので、その点は注意しましょう。

結局、どれがいいの?

諸説ありますが、それぞれのメリット・デメリットを把握して、小説が一番面白くなる形で書き上げる事ができれば、基本的には何をどう利用しても大丈夫だという認識で良いと思います。

ただし、色々なものを混ぜすぎてしまって、読者がついていけなくなってしまうと本末転倒になってしまいますので、そこには注意して書いていきましょう。

もしもまだ小説を書いたことが無いという人が、どのように書いていくのか迷っているのだとすれば、私は『一人称』をおすすめします。

登場人物一人の内面にとことん付き合う事によって、小説の中の各シーンにおける感情の変化を発想しやすくなり、読者にとっても面白い小説になりやすいし、書き手にとっても成長に繋がりやすいと考えているからです。

反対に、三人称は慣れないうちは淡白なものになりやすいです。何故なら、主人公が考えていることや、これから行動しようと考えていることを、間接的に感情が見える形で引き出すという、一歩進んだテクニックが必要になるからです。

これについては、プロットの作り方についての記事を書いた時にでも説明しようと思います。


一人称・三人称について見てきましたが、いかがでしたでしょうか。

これから小説を書くという皆様の、何かの助けになれば幸いです。

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