小説の書き方

【小説の書き方】小説は人数を増やすと上級者向けになる話

レベッカ

小説の適切な登場人物の人数って、どのくらいが理想なのかしら。
多くしすぎてはダメなの? 少なすぎると困る事はある?
このくらいの長さだったら人数はこれくらい、っていう目安も知りたいわ。



そんな疑問を解決していきます。



小劇団の舞台脚本から入って、今では小説を書いています。Webに公開を始めて、2020年で7年目です。

登場人物の人数って難しい問題ですよね。下手に増やすと動かないキャラクターが増えるだけで損してしまいますし、少なすぎても華がなくなります。

ということで今回は、『小説の登場人物は人数が増えると上級者向けになるよ』というお話をしていきます。

案外、書き始めたばかりの頃はこの辺りの感覚に乏しく、ついついキャラクターを増やしてしまって後から後悔するという事になりがちです。過去の私です。

なぜ、登場人物を増やすと上級者向けになるのか。さっそく、本題に入って行きましょう。



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小説は人数を増やすと上級者向けになる話

結論、小説って登場人物を増やすと上級者向けになります。

群像劇をご存知でしょうか。複数の登場人物が入り乱れて、同じ時間軸の上で違う話を複数展開していくというものです。

あれなんて、処女作で書こうとしたら相当難しいです。

どうしてそうなるかというと、『すべての登場人物は、作中で変化なければならない』という事があるからなんですよ。

このあたり、詳しくお話していきます。

すべての登場人物は、作中で変化がなければならない

よく、「すごく気に入っていたキャラクターがいたのに、全然活躍しなくて悲しい!」という話を聞きませんか。

そうなんです。登場人物って、そこに登場している以上、主人公と同じ時間を共有しているんですよ。

中には主人公をお助けするようなポジションの人もいるので、特に意識していないと、なんとなーく作ったキャラクターが、なんとなーく主人公の周りに居たりします。


でも、それってあまり現実的じゃないですよね。

ここがポイントです。


どんな人だって、生きている上で色々な事を考えています。

人と一緒にいて、同じ出来事を体験している時、何も感じず考えることもない状況は、普通の状態では起こりにくい事なんですよ。

遊びに行って、カラオケに行って、友達が歌っているのに、1人だけ背景のように立ち尽くして、歌も歌わなければ会話もしない、みたいなものです。

事情によってはそんな事もあるかもしれませんが、相当普通じゃない事は確かですよね。


小説の中と言えども、それぞれの登場人物は、それぞれの登場人物なりの人生を抱えています。

人生を抱えているということは考える事も違いますし、ひとつのイベント(小説の中で起こる出来事ですね)の中で何かを考え、感じ、行動していくわけです。

もちろん主人公にスポットが当たっているので、見えない部分はあります。でも、書き手としては想像することをやめてはいけないんです。

なぜなら、そこを中心に作品が歪んでいく事があるからです。

人数が増えるほどシーン構成が難しくなる

また、主人公の付き添いのようにずっと一緒に居る場合でもない限り、人数が増えるほど扱うシーンが多く、物語が長くなっていきます。

それに伴い、シーン構成も難しくなるのが普通です。


というのは、上記の『登場人物全員に変化が必要』という関係で、どうしても主人公以外のキャラクターについても、『なぜ心境が変化したか』を見せる必要が出てくるんです。


たとえば、最初の出会いではすごくツンケンしていて主人公を嫌っていたヒロインだけど、4つ後のシーンで登場した時は、仲が良くなっていて欲しいとします。

でも、いきなり4つ目のシーンで仲が良い様子だけを見せても、読者が付いてこない事は明らかですよね。もちろん、状況によってはそれで良い場合もありますが。

こういった需要により、『ヒロインが主人公を認めた理由』なんかを求めて、話が長くなっていくことがあります。


2人の場合でさえ、こういった問題は発生します。主人公を中心に話が進んでいくので、他のキャラクターというのは時間が飛びがちなんです。

時間が飛ぶのは構わないんですが、『時間が止まる』のはよくありません。

主人公が何かをしていた時は、ヒロインも何かをしていたはずなのです。

こうやって、多人数のキャラクター達が同じ時間軸でアレコレやることを想定しながら、実際小説ではどこまでを見せる必要があって、どれは飛ばして良いのか、取捨選択をする必要がでてきます。


ということで、人数が増えると、考える事は多くなるんです。

小説の長さによって、どのくらいの人数がベストなの?

さて、登場人物は多くなるほど話が長くなり、作るのも難しくなるという話をしました。

では、小説の長さによって、どのくらいの人数にするのがベストなんでしょうか?

これを答えていきます。


もちろん、人によって文章の書き方というのは全く違うので、文字量が多くなる場合もありますし、少なくなる場合もあります。

だから確実に『○○文字~○○文字の場合はコレ!』と当たる数字を言うことはできないのですが、私が書く場合の目安として、紹介していきます。

4万字くらいまでは2人でも十分

製本した時、1編では本にならない量ですね。ざっくり短編です。

この場合は登場人物2人でも十分話にできますし、むしろ増やすと都合が悪くなる事があります。

私としては、この分量で4人以上を書ききる事は難しく、2人が丁度いいのでおすすめしています。


この場合、文字の量が少ないので、書けないんですよね。複数のキャラクターは。

どうしても主人公にぐっとクローズアップします。

話も一連のドラマを描くというのは難しいので、ふとした感情を大切に取り扱って書くとか、そういう流れになりがちです。

シーン数で言うと、どんなに頑張って短く書いてもせいぜい10シーン程度が限界でした、私の場合。

これ以上は何を表現したいのか分からなくなってしまいます。

4~12万字の場合は3~5人程度が目安

文庫本1冊がだいたい12万文字くらいなんですが、この程度だったら3~4人くらいはいけますね。

少し複雑にして、シーン数で言うと20シーンくらいまでだったら、問題なく書く事ができます。

この時の主要な登場人物の数が、だいたい3~4人くらいというイメージです。

今、ちょうど登場人物7人で12万字の小説を書こうとしていますが、これはかなり難しかったので、やっぱり5人くらいだと丁度いいかなと思います。


また、この程度の長さになると、1つの課題があってそれを解決するまでの流れを描く、どっしりとしたドラマも書けるようになってきます。

前に10万字くらいで叙述トリックを書いたことがあるのですが、その時は登場人物2人でやりましたので、まあ12万字2人でも書けない事はないです。

12万字以上なら長さによって登場人物を調節する

文庫本1冊以上という事になってくると、登場人物も自然に増えていくと思います。

ここは、自分が表現しやすい人数を見つけて、それを長い話の中でうまく立ち回っていく形になりますね。

特に、『1冊で完結するけど、それが複数の冊数で長い話に繋がっていく』という、いわゆるライトノベルでよく使われているような方法の場合は、1冊あたりの登場人物を3~5人程度にして、それを入れ替えていくと書きやすい形で話が作れます。

シーン数は長編なので、まあ長さによりけりといった所です。


こういった目安の話って、実際に短編~長編まで何作も書いてきた人でなければ出せない情報なので、少し貴重かな、と思います。

うまく利用して、自分にとって良い作品にして頂ければ幸いです。

小説の人数がそれより多い or 少ないとどうなる?

なんとなくイメージできる事もあるかもしれませんが、一応『目安より多い or 少ない場合の傾向と対策』についても書いていきます。

目安より人数が多いと、処理が大変になる

たとえば文庫本1冊分の長さで登場人物20人! ……なんてことをやってしまうと、もう処理は相当に大変です。

群像劇なんかだとこのくらいの登場人物になる事がありますが、どうしても各人のドラマは短くせざるを得ないので、言ってしまうとキャラクターが薄くなりがちです。

本当は語りたかった部分が語れなくなったり、どうしても必要なシーンなのに会話で済ませるしかなかったりと、プロットの設計に頭を使う必要が出てきます。


それでも人数を多くしたい場合は、『本当に要点の部分だけを書く』という意識が大切になります。

不要な所はどんどん切り捨てて行って、そうすると人生観は抽象化されて薄くなりますが、より個性の尖ったキャラクターに成長していきます。

目安より人数が少ないと、間延びしてしまう

文庫本5冊くらいで2人だけにスポットを当てた小説を書くぞ! ……というと、内容が間延びしがちです。

やりたかった事ははるか短い文字量で終わってしまい、そのままではどうしようもないので関係ないシーンを挟んだり、愉快な会話を挟んでみたりと、苦戦します。

でも苦戦したわりに、『要点だけやっておいた方が面白くなったんじゃないか』という無念が残る事になります。


人数が少なく濃い話を書きたい場合は、少ない登場人物の気持ちを絶えず変化させる意識が必要です。

ふとした気付き、判断、心の動きなどを利用して、なるべく途切れさせず、『何も変化がないシーン』がないようにプロットを作っていきましょう。

文章を読んだ時に何も変化がないことを、読者は最も嫌います。

それが『間延びする』と思われる原因です。

小説は人数が増えると上級者向けになります

ということで、小説の書き方における人数について、傾向と対策を書いていきました。

いずれにしても、文章が短ければ簡単だとは言いませんが、文章が長くなるほど構成が難しくなるという側面はあります。

登場人物の人数が増えると文章が長くなりますから、ここは避けられない所です。


初めて小説を書く場合は、2人か、多くても4人までにしておくと、まとめやすいのではないかなあ、と思います。

私は初めて物語を完結させた時、登場人物を6人にしてしまったがために、完成まで2年かかってしまいました。

自分のスキルに合わせてステップアップしていくと、自由自在に変えられるようになっていきますよ。

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