小説の書き方

【小説の書き方】淡白になってしまいがちな脇役をうまく見せる方法

レベッカ

脇役って、主人公と比べると出番が少なくなるじゃない?
そうすると、どうしても影が薄くなってしまって、うまく活躍してくれないのよね……。
どうすれば、脇役を上手に見せられるかしら。




そんな疑問に答えます。



脇役は小説を盛り上げる大切なキャラクターです。

でも、何も考えず、思うがままに登場人物を増やしていくと、多くの場合1人か2人は全く活躍できない脇役が登場してしまいます。


ということで今回は、『上手な脇役のつくり方』というテーマで話を進めていきます。

私も色々な小説を書いてきて、そのたびに『死に脇役』を何度も作ってきました。

その教訓として得た知識を共有していきます。


脇役を登場させたは良いけれど、どうしても活躍させるのが難しい……と悩んでいる方に向けての記事となります。

それでは、さっそく本編に進みましょう。



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【小説の書き方】淡白になってしまいがちな脇役をうまく見せる方法

それではいきなり結論なのですが、脇役を登場させる上で気にしなければいけない事項って、ざっくりまとめると以下の3つです。

  1. 小説全体のテーマへのかかわり
  2. 主人公とのかかわり
  3. 脇役自身が持つネック・問題点


これだけ言葉で書いてもピンと来ない方が多いと思いますので、以下に詳しく内容を書いていきます。

1.小説全体のテーマへのかかわり

一番重要なんだけど、一番やりがちなミスが『話にかかわってない』ということです。


特に、キャラクターから作り始めた場合はよく起こります。キャラから作るのって、実はけっこう難しいんですよね。

自分が立てた小説のテーマに、どのようにしてかかわるキャラクターなのか。

脇役の場合は特にそこがあいまいになりがちなので、最初に考えておくのが大事です。


私も過去にやってしまった事があるのですが、いかにキャラクターが強烈であろうと、話のテーマにかかわって来ない登場人物って、浮いた雰囲気になります。

たとえば、演劇を作るぞ! となった時に、やたらうるさいコメンテーターがずっと演劇を作る様子を実況中継しているとか。

話だったらそれほど違和感ないかもしれないんですけど、演劇をつくる当事者として、もし実際にあったらかなり邪魔じゃないですか。

つまり、それと同じ現象が起こります。


小説の場合は物語なので、読者は観客であって当事者ではありません。

そのため、受ける影響はかなり少ないです。

でも、少なからず「邪魔だな」と思われるんですよね、やっぱり。


ということで、キャラクターがどんな個性であっても、今回お題にしたい小説のテーマにどうやって深くかかわっていくかを考えましょう。

良い脇役を作るために、まず最初に必要なステップです。

2.主人公とのかかわり

次に大切なことは、主人公とのかかわり方です。

小説はやっぱり主人公を中心に話が回っていくので、主人公にどうやって深くかかわっていくかというのは、味方であれ敵であれ、重要な事になります。


とんでもなく個性が強くて味のあるキャラクターだったとしても、主人公の周囲に居ない人は語りようがありません。

これを意識してできるか、が重要かと思っています。

そして、『周囲にいる』という事をどうやって意識するかというと、人間関係を直線で見ないというのが大事です。


主人公は1人で物語を完結させている訳ではなく、周囲を取り巻く人間関係も含めて、『主人公の人生』を送っていますよね。

つまり、主人公の周囲にいるキャラクターを作りたいなら、主人公の周囲にいる人とも、何らかのつながりを持っている事になります。

誰と誰がどういった関係性で、それがどう話に繋がるのか。

実際考えてみるとけっこう難しいのですが、ここが第二のステップです。


よく、お助けキャラみたいな感じで、主人公の隣にずっといるキャラクターっているじゃないですか。

最初は主人公の隣にずっと付き添っているのですが、次第に状況が進展してくると自分自身でも動き始め、何かの行動を起こすようになりますよね。

でもあれがずっと『お助けキャラ』のままで周囲とかかわろうとしなければ、段々と物語から外されていくことになります。

主人公だけといかに仲が良かろうが、活躍できなくなってしまうんですよね。

ただし、あえてかかわらず、そのために周囲からちょっかいを出される場合などはまた別です。


なので、主人公とのかかわりを持つためには、主人公の周囲の状況すべてをひっくるめたものとかかわりを持つ必要がある、という事になります。

全体でなんとなく書き出してもやっぱりボヤッとしてしまいますから、たとえば『敵』『味方』『イベント』みたいな要素に分けて、それぞれでどういった立ち位置にいるのかを模索すると、少しずつ脇役が引き立ってきます。

3.脇役自身が持つネック・問題点

最後は、脇役自身についてですね。


ここまで、話とのかかわり・主人公とのかかわりについて見てきました。

実は2017年くらいまでだったら、これ以上の事は書けなかったです。

この、新たに追加される『脇役自身のネック・問題点』は考えると難しいんですが、うまく作れると効果があります。


何が難しいのかというと、『ストーリーを合体させる必要があるから』です。


小説を考え始める時、主人公の話をやっぱり最初に考え始めるわけです。

その時には白紙の状態でしょうから、当然組み込む内容に制限はありません。何を書こうが自由です。

でも、脇役の場合はそうではないんですよね。


すでにメインのお話がある中で、邪魔しないように相乗効果で話がよりふくらむように、脇役自身のストーリーを作っていかなければいけません。

主人公サイドのメインシナリオで起こっていない出来事は基本的に書くことができず、「本当はあれを見せたいんだけど、入れるとメインシナリオからは蛇足に見えてしまう」ということがよく起こります。


よくあるのは、敵役のシナリオを考えていて、ふと視点が敵役側に移る時なんかですね。

この操作はしばしば、主人公の話を追いかけていた人たちを「ここで敵役の過去パート入るのか……はやく主人公の話に戻ってほしいな……」という感情にさせます。


これを回避する方法は、『メインのシナリオに付属した形で提供する』ということです。

つまり、主人公の話の中に、ひっそりと敵役の過去に触れるようなパートをつくる。

そうすることで、主人公自身の考え方にも変化が生じる。

この方法なら、主人公の話を展開させつつ、敵役の話も語ることができます。

小説内の脇役を輝かせる書き方・実践編

さて、ここまでの内容で脇役が抱えているネックなどの理屈部分については、なんとなくイメージできていれば嬉しいです。

脇役はきちんと描かなければいけないんですが、きちんと書くと蛇足になる。難しいですよね。

そこで実践編として、良い脇役をつくるためのステップを解説していきます。

まずは脇役が小説の中で何をするかを決めよう

脇役を登場させたいと思った時、それがどんな動機かは一旦考えないことにします。

その登場させたい脇役が、小説の中で何をしたいのかをはっきりさせましょう。


メインのシナリオでは、どういった立ち位置にいるのか。主人公の味方なのか敵なのか。

味方ならば、主人公にどういった変化を与える味方なのか。

敵ならば、主人公にどういった問題を提供する敵なのか。

必ず、何らかの目的があります。ない場合は、意図して脇役を空気にしたい時だけです。

ざっくり思いついたら、以下の内容について考えましょう。

  1. 他の登場人物と役割が被っていないか?
    →役割かぶりは、キャラクターの印象を薄れさせます。意図的ならばOKです。

  2. ある程度長い時間軸を持って話に登場させることができそうか?
    →ひとつのシーンだけなどの場合、脇役の役割をふくらませるのもアリです。

  3. そのキャラクター単体で見たときも面白くできそうか?
    →サイドストーリーが書けるレベルだと、脇役の存在も大きくなっていきます。


これを考えることで、脇役の基本的なラインが完成していきます。


大事なことは、ふわっとなんとなくのイメージで考えるのではなく、具体的な言葉にすることです。

『すごくかっこいい敵役』は、そのままでは格好よくなりません。

たとえば何がかっこいいのか、できるだけ言葉に落とし込んで考える必要があります。


小説は文章だから、イメージでは伝えることができません。

言語化する能力も磨いていきましょう。

脇役のストーリーをメインシナリオに組み込もう

立ち位置が考えられたら、今度は脇役側のストーリーを考えていきます。


どんな意識をもって、主人公にかかわるのか。

どんな問題点をかかえているのか。何を解決するために動いているのか?

ここが見えてくると、それがそのまま、脇役のディテールにつながっていきます。


たとえば母親を探している娘がいたとして、どうして母親を探したいのか? どんな根拠を持って、捜索にあたっているのか?

現実は、どんな脇役でも自分にできる限りの思考を絞り尽くして生きています。

なんとなく、「母親とはぐれてしまったからあてもなく延々と探している」というイージーな理由では動きにくいんですよね。

ただし、若ければ別です。

小さな子供の場合は、母親を探さなければ生きていくことができないですよね。

こんな部分から、イージーな思いで作成されたキャラクターは、幼く見えることが多いです。


こうやって考えていくと、脇役ひとつ取っても物語ができることが分かります。

それをそのまま全て組み入れようとすると、脇役が主人公の話になってしまうのでまずいです。

これだけの事を考えておいて、主人公と接する部分でしか登場しない。

これを前提に考えていくと、脇役が登場する少ない1つ1つのシーンに、どれだけ必要な事を詰め込めるかの戦いになっていくはず。

そうして、脇役について語られていることは主人公と比べると遥かに少ないのに、メインパートを追いかけているだけで脇役の人となりが分かってしまう。


こうなると、愛される脇役に育っていきます。

見方を変えれば脇役も小説の主人公

ということで、今回は小説における脇役についてお話しました。

私は脇役って小説の中ですごく重要だと思っていて、出てくるシーンが少なければ少ないほど、慎重にキャラクターをつくります。

そうしないと、やっぱりのっぺりとしてしまって、居てもいなくても大して変わりない人になってしまうんですよね。


もちろん、なんでもない端っこの登場人物ひとりひとり取って考えるべきだとまでは思わないのですが、考えた努力は確実に小説を進化させます。

面倒だと思わず挑戦してみると、良いこともあるのかなと。


登場人物の誰から見てもおもしろい話にしてあげると、書きごたえも出てきますよ。

それでは、今回はこんなところで。

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