小説の書き方

小説の書き方を研究する方法【作品が似ないように取り入れる】

ジェニファー

他の人が書いた作品を研究しろ!
……なんて言うけど、実際はどんな風に研究したら良いのか分からないんだよね。
研究しようと思って作品を読むと、パクリみたいになっちゃう。
何を基準にして作品を研究すれば良いんだろう?



そんな疑問に答えます。



『他の人が書いた作品を研究しようとすると、どうしてもその作品に似てしまう』という問題は起きがちです。こういった所で困ってしまう事も多いのではないでしょうか。

残念ながら、やはり記憶が新鮮なものほど利用しやすいという側面があり、この問題を完全に解決することはできません。

ただ、作品をきちんとパーツごとに分解して考える事により、『〇〇の作品に似てしまう』という問題を多くの人に分からないレベルまで緩和することはできます。

私はまだインターネットが普及する前から小説を書いており、Web小説が主流になってからはそちらで公開を続け、今年で7年目になります。

そこで、これから小説を書きたいと思う初心者の方に、誰でも利用できる知識の部分だけを公開していきます。


今回は、『リスペクトしすぎて似ないように他の作品を研究し、良い部分だけを自分の作品に取り入れる方法』について説明していきたいと思います。

手順を追って解説していきますので、同種の問題で悩んでいる方がいれば、何かの参考になればと思います。

それでは、さっそく本編に進みましょう。



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小説の書き方を研究する方法【作品が似ないように取り入れる】

結論から言うと、作品が似ないように取り入れるためには、『自分が取り入れたい要素を、仕組みの部分だけ利用する』という技術が必要になります。


多くの場合、他の作品の良いところというのは、ぼんやり観察していると『見た目』の部分を利用する事になります。

これが、作品がどこか似通ってしまう原因です。

ここでは、もう一段階深く考えることで、その見た目を生み出している『仕組み』に突っ込んでいきます。

まず、作品の中身を『分ける』

さて、『仕組み』の部分に入るためには、まずその作品の見た目を、隅々まで把握しなければなりません。

もちろん、作者が作品をどのように作ったかというのは見えない訳ですから、ここはどうしても我流になります。

でも、少なくとも見えている部分だけでも分けてみることで、『ただぼんやりと眺める』という方法とは、少し違った目線で見ることができるようになります。

ここだけでも、やってみる価値はあります。

  • 舞台背景
  • 登場人物
  • ストーリー概要
  • 実際のシーン構成


最低でも、この位は分けてみるようにしましょう。

もちろん、自分がそれ以上に思いつく部分があれば、それを分けてみるのも有効になります。


重要なポイントとして、ストーリーは概要と詳細に分けます。

ストーリーというのは長いので、ぼんやりと眺めているとまったく細部が見えないという事になりがちです。

そこで、その話の個々のシーンが一段落するところで細分化すると、様々なヒントが出てくるのですが……

いざ細分化したシーンの羅列を見ると、今度は多くの場合『その話が大枠の部分では何をしようとしているのか分からない』という所で悩む事になります。

そこで、まず全体の概要を捉え、そこから内容を細分化していく必要があるんです。


言わば、料理のレシピで言うところの『料理名』と『原材料』のような関係です。

初めから作るものが何なのか分かっていれば、原材料から料理名を想像することもできますが、いきなり原材料を見せられて「これ、何の料理?」と言われても、作ったことがなければ中々創造できないですよね。

イントロクイズみたいになってしまいます。

反対に、『三ツ星シェフが作るオムライスの作り方』と言われても、原材料がなければ作る事は難しいです。

この対となる関係を成すのが、『概要』と『詳細』ということです。

分けたら、つぶさに『観察』する

小説を原材料に分解することができたら、今度は『観察』というステップです。

ここでは、自分が求めているものを取り入れるためには何が必要になるのか、具体的に条件で考えてみましょう。

たとえば『面白さ』に関しては、下記のようなイメージです。

  • どんな部分に『面白さ』を感じたのか?
  • それは、原材料のうちどこに関わってくる要素なのか?
  • 言葉で表すと、つまり『面白さ』とはどういうことか?
  • それが成立すれば、『面白くなる』と言えそうか?
  • 逆に、それが成立していても『面白くならない』ケースはあるか?


こんな感じで、研究を進めていきます。

重要なのは、『理由を考えること』『言葉にすること』、そして『逆説を検討すること』です。


『理由を考えること』というのは、『ここが面白い』と思うだけではなく、『なぜ面白いか?』を考えることです。

なるべく深掘りされているほど的中率が高くなるので、ひとつの答えを見つけただけで満足しない事がポイントです。


『言葉にすること』というのは、感じたことや自分の中にある理論を、きちんと文章に起こしておくということです。

できればテキストエディタでも何でも良いので、メモしておくことをおすすめします。

人は、「なんか面白い」の「なんか」という部分を、感情のままに利用することはできません。

これを「なんか」のまま自分の作品に取り入れるためには、登場人物構成や人格、シーンなど、様々な部分を取り入れる必要がでてきます。

そうして、『どこかで見た、似たような作品』が生まれる、というわけです。

だから、「なんか面白い」の部分を、できるだけ他の人にも分かる形で言葉にしておくのが重要です。


『逆説を検討すること』というのは、「〇〇があるからこれは面白いんだ」と思ったら、「では、○○があってもつまらないケースはあるか?」と考えることです。

これが結構重要で、ひとつの答えを見つけたと思っても、実は他の要素が絡んでいただけ、という事が多く発生します。

数学のように必ず証明できるというものでもありませんが、「○○があってもつまらない事はあるか?」「○○がないものは必ず面白くないか?」など派生していく事によって、より正解に近付く事ができるようになります。

研究したものを自分の小説に取り入れる

さて、基本的に小説の研究というものは、自分自身への問いかけです。

より具体的な戦略を手に入れた時ほど有効に働きますし、自分の作品を良くしていくための生命線になっています。

「何が良いのか」を具体的に言葉にできるほどよく、後はそれを検証しながら、答えを探していけばOKです。


でも、せっかく答えを手に入れても、自分の作品にそれを上手に取り入れられなかったら、あまり意味を成しませんよね。

ということで、今度は『研究して得た結果』を自分の作品に取り入れる方法について書いていきます。

自分の作品も、同じように分解する

人の作品を研究するために、『要素ごとに分解して考える』というステップを踏みました。

同じように、自分の作品も分解して考える事が重要です。


この場合も、ストーリー部分の『概要』と『詳細』は分けて考える必要があります。

何故なら、研究して得た結果が文章で示されていたとしても、自分のストーリーがなんとなくのイメージのままでは、結局似たような話を生み出してしまうからです。

自分の小説もまた、シーンごとに分解して考えるようにしましょう。


これを行うと、登場人物とストーリーにどんな関連性があるのか、舞台背景は本当にそれが適切かなど、様々な疑問が生まれるようになります。

妥協せず、一つずつ拾い上げて考えていくことで、良い作品の姿に近付いていくことができます。


もし自分の作品に取り入れたつもりが、思うような形にならなかったという場合は、諦めず調査の段階からやり直してみるのがおすすめです。

私も、特に『笑いを小説に取り入れるにはどうしたら良いか』という部分で苦戦し、自分なりの解答を見つけ出すのに何度も調査と仮定を繰り返しました。

一朝一夕で実現することは少ないでしょうが、基本的には2~3回もやれば、自分なりの方法論が見えるようになってきます。

理論ではない部分はマネしない

気に入った作品があると、ついつい登場人物を似たような組み合わせにしてみたり、ストーリーを似たような構成にしてみたくなる事があります。

でもこれは、理論ではない部分です。


小説というのは、大元の大元を辿れば『このテーマについて小説にする』という題材が何かしらあるものであり、その題材について最適なように考えて構成されています。

なので、自分の扱いたいテーマで最適な『登場人物』や『ストーリー』というのは、それぞれ異なってくる事がほとんどです。

いかに気に入った作品だからといって、そのまま転用できる要素というのは実はそんなに多くはなく、軽い気持ちで利用すると劣化コピーになってしまう事が多いです。

なので、少し悔しい気持ちにはなってしまうかもしれませんが、自分なりのオリジナルな構成を作り出すことが大事です。


ただ、自分なりの理論が形になってくると、それを応用して扱える形というものはどんどん増えてきます。

ジャンルを超えて作品を書けるようになっていきますし、推理モノやトリックなど、小説としてそもそも作るのが難しい分野にも挑戦することができるようになります。

いずれ「リスペクトした作品の要素を使いたい」という欲求自体が無くなっていくので、ここはそんなに問題にはならないと思いますよ。

小説を研究すると、自分の作品がどんどん変わっていく話

私は舞台脚本を書いていた時、演出家の方からこれを教わりました。

実際めんどくさいので最初は敬遠していたのですが、やってみると得られるものは多かったように思います。

残念なことに私にはセンスというものがまるで無かったので、何か言葉にできる達成項目を用意しなければ、上達していかなかったんですよね。

今でも、そんなことを覚えています。


『自分の作品が良くならない』『他の作品と同じようなものになってしまう』という部分で悩んでいる方は多いと思います。

妥協せず、一度でもこれを紙に書いてやってみると、作品の見え方が変わってきますよ。

努力は裏切らないので、多少面倒かもしれませんが、試してみることをおすすめします。

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