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ベンチャー企業をホワイト化するために私がやったこと【残業時間】

ジョージ

ベンチャー企業はブラックだと言うけど、実際の所はどうなんだろう?
ホワイトな企業を選ぶためにはどうすれば良いのか知りたい。
ブラック企業を抜け出す方法はあるのだろうか……




そんな悩みに答えていきます。



ブラック企業というと、『労働時間が長い』という問題が、深刻な要素のひとつとして挙げられていますよね。

特に、度重なる残業で休日もなかったりすると、心が折れてしまいますよね。

この記事では、『会社の仕事が多すぎて辛い』『自分の手際が悪く中々仕事が終わらない』と悩んでいる方に向けて、仕事をする上でのヒントが提供できればと考えています。


実際、私もベンチャー企業に勤めており、改善前は毎日22時過ぎまで仕事をしていましたが、今では特別な事が無い限り、ほぼ定時帰りです。

今すぐに定時帰りとは行かないかもしれませんが、読んでくれた皆さんの仕事に少しでも貢献できたのなら、こんなに嬉しい事はありません。


もちろん、人数が多い企業や人間関係的に仕事を切り上げられず、結果としてブラックになっている場合は少し事情が違います。

この記事では『仕事の効率』だけに焦点を絞って、話をしていきます。

私がIT系のベンチャーで働いているため、IT寄りの発言になってしまう事はご了承お願いしたいと思います。

それでは、さっそく本編に進みましょう。

Contents



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ホワイト化できるベンチャー企業とは

私も昔は、『なんでそんなに働いてるの?』と社長から言われるほど、ブラックと言われる労働をしていました。

実時間で言うと、休日×10時間×最低4日=40時間、平日4時間残業×最低20日=80時間で、120~200時間くらい、多いと終電を超えて翌日まで会社にいる事もザラでした。

ただ、実際にこれを月の残業10~20時間程度になるまで改善した今、思うことがあります。


残業時間って、会社の問題と個人の問題が合体しているんですよ。

だから、一概に『労働時間長い=ブラック企業』、というわけではないと思うんですよね。


そこでまずは、『その会社はホワイト化できるのか?』というジャッジが必要になります。

この点についてお話していきます。

ホワイト化できるベンチャー企業の分岐点

結論、ホワイト化が可能かどうかの境界線は、『労働時間が利益になっているかどうか』これでほぼ決まります。

モノづくりを提供する会社であれば、実は労働時間、それなりに改善することが可能です。

改善することが難しいのは、従業員の時間をお金に変えている会社です。

たとえばそれは企業への派遣労働タイプ、専門家によるコンサルティングタイプ、出張サポートなどの顧客に出向いて作業するタイプなどがあります。


なぜこういった事業の労働時間が改善しにくいかと言うと、働けば働いた分だけ利益になるため、労働時間を改善してもそれがイコール残業時間の減少には繋がらないからです。

より働けば働いた分だけ利益になる訳ですから、こと社長から見てみると、労働時間が改善されれば収益アップするので、結局ギリギリまで働かせたいと思いますよね。

これはもはや個人の効率による問題ではなく、会社として残業時間をどこまで許容するかどうかの問題です。

なので、こういったタイプの会社で効率が上がったにも関わらず労働時間が減らないのであれば、私としては転職を志しても良いと思います。


逆に言うと効率化できる会社というのは、『商品・サービスが利益になっている会社』です。

これは物品販売、システム販売、クラウドサービスによるサブスクリプションなどが該当します。

特にIT系は、『在庫が廃棄処分になる』という概念がない分、少し強い傾向にあるかと考えています。

効率化できるのにやらない社員もいる

ここで、『労働時間というのは会社と個人の問題が合体している』という話に戻りたいと思います。

私の周りで過去、「もう仕事が大変で大変で、今の会社はブラックすぎる」と話している人がいました。

でも、実際その内訳を聞いてみると、「色々頼まれている事があって、色々大変」「メールを書いているだけで1日が終わる」などと表現していました。

「メールを書いているだけで」と話した人には、「では実際、どのくらいのメールを1日に捌いているのか?」と聞くと、「いや、それは日によって違うから分からない」と言うのです。


もちろん、その人の会社が実際どうかは、最終的には分からない事です。もしかしたらメールが1日に100通くらい来るのかもしれません。


しかし、「残業が多い、ブラック企業だ」と話しているのに、『なぜ自分の残業が多いのかネックが特定できていない』というのは、かなり大きな問題です。

これはもう、明らかに会社だけの問題ではないでしょう。


このように、自分の仕事が「なんか色々大変だ」となってしまっている場合は、一旦自分がやっている仕事を分解して、どこで時間がかかっているのかを推測するようにしましょう。

もしかしたら、どこに行ってもブラック企業になってしまうかもしれません。

ベンチャー企業をホワイト化する実際の手順

さて、『会社都合の残業』と『個人都合の残業』に分かれている事が説明できた所で、今度は仕事を効率化する、実際の手順について紹介します。

もちろん、仕事は会社によって違うものですから、100%すべての会社に通用する形でお話することは難しいです。

なので、ここでは『なるべく広く当たる』を意識して、実践的なものを紹介します。

  • 重要度・緊急度の高い仕事を朝一番に処理する
  • ルーチンワークを探して自動化する
  • チームを作って分業する


もちろん上記が全てではなく色々あるのですが、今回は基本のものを紹介します。

ともあれ、これらを意識して仕事をしていないという事であれば、今日からでも意識してみる事を強くおすすめします。

今は少しの変化しか起こせないかもしれませんが、積もり積もってどんどん仕事の形というのは変わっていきますので。

重要度・緊急度の高い仕事を朝一番に処理する

たとえば、重要ではないメール・緊急ではないメールを、朝一番に返してはいないでしょうか。

もちろん、相手が返事を待っている場合、返答期限が明らかな場合などは、すぐに返答しなければいけません。

しかし本来メールというのは、『相手にとって都合の良いタイミングで返事をしてもらう』というツールです。緊急度が高ければメールに追加で、普通は電話をしてきます。

そのためよくよく見てみると、『報告』や『周知』など、多くの場合は後回しにしても構わない内容である事が多いです。


というのも、朝の一番最初って、ついついメールを確認したくなるんですよね。作業リストを確認するような気持ちでやってしまいます。

しかし、朝にメールの返答を急ぐと、仕事の効率は明らかに低下します。

よく考えたら資料を作って連携した方が親切なのに、朝一番に返事することを急いだがために、送るメールが2通になってしまう事もあります。


もちろん、これは『とにかくどんな相手でも内容でも、朝にメールを送るな』という事ではないです。

仕事によっては、すぐ相手にメールを返さなければいけない事もあるでしょう。そういった場合は、『重要度・緊急度が高いので必要』です。

ここで私が言いたい事は、『朝の最も作業効率が良い時間に、重要度・緊急度の低い仕事をしない』ということです。


まず、Excelでも何でも良いですから、作業リストは作りましょう。

作業リストを作って、重要度・緊急度の高いものに優先順位を付けて、それを毎日確認しながら、最も必要な作業を午前中の3時間に当てるんです。

実はこれを徹底するだけで、午前中だけで1日の仕事が終わってしまう事さえあります。

午前の3時間は、午後の5~6時間と同じだと考えて差し支えないくらいです。

それくらい朝というのは重要なんですよ。可能な限りノイズがない状態で、最も成果を出さなければいけない仕事に集中した方が有利です。

ルーチンワークを探して自動化する

さて、『重要度・緊急度が高い仕事』の洗い出しができたら、次に考える事は『自動化』です。

資料の作成や、メールの返事。上司や部下への報告。そういったもので時間を使ってしまっている人ほど、有効な内容になります。

ルーチンワークというのは、実は毎日行っている事だけではないんです。週でも月でも、必ずやらなければいけない仕事というのは、誰にでもあります。

そして、これを改善することで、1日の仕事量というのはかなり大きく変わって来ます。


たとえば簡単な所では、メールを送る時に、重要な単語は辞書登録をしておくと有利です。

「いつもお世話になっております」「どうぞよろしくお願いいたします」といった単語は、『いつ』『どう』といった短い言葉ですぐ変換できるようにしておきます。

資料をパワーポイントで作成しなければいけない時も、資料作成の『基礎フォーマット』を用意しておき、そこにフキダシや線、表など、よく使う項目をまとめておくのが大事です。

文字フォントや大きさまで合わせておけば、本当に作らなければいけない内容だけをさっと作って、連携することができます。


私は仕事でシステム開発をやっているのですが、まず流用できるライブラリ(プログラムの集合体のようなものです)をいくつか作り、そこに随時追加していく事で、過去に作ったものを再度作成する手間を省いています。

メンバー全員でそれを共有し、資料を作ることで、誰でも操作可能にしました。

既に、多くのシステム開発会社ではやっている事です。でも、私の会社は人数が少ない組織だったので、こういった連携は行われていなかったんですよね。

今となっては、商品の構築・新バージョンのリリース・システムのエラーチェックなどもほぼ全て自動化を終えたので、短時間で誰でもできるようになっています。

メンバー全員がこういった自動化の意識を持つようになると、仕事の内容はすごい速度で変化していきます。

チームを作って分業する

重要度・緊急度の高い仕事が分かり、面倒なルーチンワークが自動化されるようになると、『重要度・緊急度が高く』『自動化が難しい』仕事だけが残ります。

ここまで来たら、初めて『分業する』という考え方が有効になってきます。


『分業する』工程では基本的に、『独立して1人で行う事ができる』という目線で仕事を分ける事が大事です。

たとえば、『スケジュール管理』と『細分化された仕事の処理』です。

もちろんスケジュールの確認で声をかける事はありますが、随時相談をしないと仕事ができないという事はあまり無いことですよね。

同じように、『フロントとして客先に立つ』と『裏側で仕事をする』は分ける事ができます。

Webの制作事業などでは、『営業』『ディレクター』『デザイナー』『エンジニア』で分かれる事がありますね。これは、独立して1人で行った方が効率が良いからです。


少し話は変わるのですが、上司が部下に「じゃ、これよろしく」と仕事を丸投げして終わらせるケースがあります。

これは『ディレクター』としての役割は持っていないのですが、稀に『自分が監督した』と言う方がいます。

ディレクターは商品の最終責任者で、プロジェクトが万事うまく行くように作業を『分業化』し、個々のメンバーに担当を割り振り、スケジュールを管理するというのが本来のポジションです。

つまり、『分業化』『作業の割り振り』の質を問われ、最終的には商品の良し悪しに責任を持ちます。

教育目的なら良いと思いますが、『監督した』と言うならば、丸投げではダメです。

ホワイト化できる・できないベンチャー、見極めよう

今回は、『ベンチャーのホワイト化』という視点で記事を書きました。

これらを読んだ上で、「いや……うちの会社は無理だな」と思うようであれば、ホワイト化できない会社の可能性が高いので、転職も視野に入れると良いかもしれません。


というのも、企業文化的に『残業=正義』みたいな形になっている会社、まだまだ多いです。

何を隠そう、私がこれまで関わってきた会社のほとんどが、こういった価値観を持っていました。ホワイト化する際には、『不必要な残業は会社にとって全くプラスにならない』という事を、社長に向かって直接話をしました。

でも、一度200時間を超える残業をしてしまうと、なんだかそれが誇らしく感じてしまい、言わば『ギネス記録』のように、「もっと挑戦できるんじゃないか」と思ってしまうんですよね。


私も実際、残業が200時間を超えた時は「もう何だってできるんじゃないか」と錯覚していましたし、なんか達成感すごいんですよね。ボーナスみたいな残業代も入ってきますし。

残業時間が多くても、評価は良くならないんです。どうか目を覚まして頂きたい。

今ブラックな企業でも、社員の手によってホワイト化が達成されることを願うばかりです。

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